完全受託からの脱却~ストック型ビジネスを進めるために必要な方向転換

このブログではしょっちゅう言ってますが、とにかく受託だけのフリーランスから脱却したいと思っています。

受託で生きているフリーランスが悪いと言ってるわけではないです。高度なスキルを持ち、案件を請け負うことで事業を成立させることはもちろん可能ですし、むしろずっとそれができるフリーランスさんを尊敬しています。職人ですよね。

ただ、僕は基本的に「働きたくない」という信念を常に持ち続け生きてますので、「受託=働いたぶんだけお金がもらえる」というスタイルだけでは自分がフリーランスになった意味がないと思っています。

また、僕のスキルはWeb制作+WordPressに特化していますので、いつか急にこの分野の需要がなくなったらと考えるとちょっと怖いです。100%ないとは言い切れませんよ?

とはいえ、現に今の収入はほとんどが広告代理店、もしくは制作会社からの下請けとなっていますので、今後受託以外で収入を得ようとするのであればいろいろ準備も必要ですし、考え方を変える必要があります。

Web系在宅フリーランスが受託から脱却し、下請け以外で生きていくには、下の記事で書いたように「ブログでの広告収入」や「Webサービス」等、不労所得で勝負することになります

https://meshikui.com/2018/08/10/612/

ブログも、「ユーザーに有益な情報を届け、その対価として収入を得る」と考えるなら、それも立派なWebサービスといえます。

本記事では、受託制作のフロー型ビジネスから個人開発等のストック型ビジネスへとチェンジするにあたって必要な考え方、これからどう動くかをまとめたいと思います。

なお、本記事は大きく分けて以下の3つの構成となっています。

  1. 受託からストック型への転換ルート
  2. 時間管理とモチベーション
  3. 学習する内容の違い




完全受託からストック型への転換ルート


完全受託スタイルからストック型収益へと転換するためには、以下の2通りのルートがあると考えます。

  1. 受託で資金を貯める、もしくは資金調達をし、一気に受託→ストック型へ切り替える
  2. 受託もしつつ収入源を確保した状態で、更にストック型も同時に進める

どちらも一長一短あると思いますが、僕の場合は②を選ぶことにしました。その理由は、

  • 資金がない
  • 貯金が苦手
  • 収入がないと精神的にくる

という、まぁ要するに「今、しばらく収入がなくても困らないほどのお金がない」というのが大きな理由なんですが、Webサービスを開発・リリースしてもそれが全然収入に繋がらなかった場合のリスクも考えると、「2.受託もしつつ収入源を確保した状態で、更にストック型も同時に進める」という選択のほうが王道で安全だと思います。



タイムマネジメントとモチベーション


「2.受託もしつつ収入源を確保した状態で、更にストック型も同時に進める」のルートを選んだ場合、タイムマネジメント(時間管理)とモチベーションが鍵を握ることになります。

「1.受託で資金を貯める、もしくは資金調達をし、一気に受託→ストック型へ切り替える」は、受託をばっさり辞めてますので仕事時間の100%をストック型へ回せますし、やるしかない、やらないとお金がなくなるという状態なので、モチベーションも維持できます。モチベーションを維持する秘訣は、強制的に実行せざるを得ない状態に身を置くのが最も効果が高いと言われています。

②の場合はまずフロー型の収入源は確保されてますので、「まぁ生きていけてるし焦らなくていっかー」となりがちです。そして焦らなくていっかーが重なって積もってくると、いつまで経っても進みません。これはもう確実に進みません

この状態になることを確保するために、例えば「1日のうち2時間以上は必ず受託以外のことについて考える」と決めてやることが重要です。

この「受託以外のことを考える時間」を、「自己投資の時間」と考えることにします。

そしてその成約を守るためには

  • 成約を忘れないようにする
  • 必ず守れるよう時間を確保する
  • 「今日はいいや、明日からがんばろう」とならないよう燃え続ける

上記3つが大事です。順に対策を考えてみましょう。

制約をわすれないようにする

これは根本的に大事なことで、よく経営やWeb制作について役立つ情報を得たときにいろんな方法を駆使して保存するわけですが、だいたいこうなります。

  • Evernoteにメモる → 見ない
  • フォルダ分けしてブックマークする → 見ない
  • PCのデスクトップ付箋を使う → 見ない
  • 「お役立ち」フォルダを作ってtxtにしてまとめる → 見ない

基本、見なくなります。

書いたことすら覚えてないので、ふと気まぐれにEvernote開いたとき「こんなこと考えとったんか…今全然ちゃうけど」ってよくなります。

僕は長年これに悩んでましたが、これを回避するのに画期的な方法がついに見つかりました。以下2つです。

Twitterのプロフィールに固定する

僕は基本的にツイ廃なので、1日のうちかなりの時間をTwitterに費やしています。

Twitter閲覧してるときはたびたび自分のプロフィールを見るわけですが、大事なことをプロフィールに固定すると何回も目に入ります。

ただしこの方法には、

  1. 基本的に1つしか置けない
  2. 人に見られて恥ずかしいことは書けない

というデメリットがあります。本当に大事で、人に見られてもいいことだけにしておきましょう。例えば「付箋を必ず見る」と書いておいて、付箋に全てを書いておくようにするのもありだと思います。

ブログに書く

これは今やってることがそうなのですが、ブログに書くことで「人にもわかりやすいように書こう」とするので、必然的に自分にもわかりやすく、かつ言葉を選びながらまとめながらアウトプットするので頭に残りやすいです。

自分で書いたブログは基本的にかわいいので、割としょっちゅう見ます。そして見るたびに「ここは別の考え方もあるな…」とか、「これは更に深く掘り下げられるな…」と、どんどん拡張されていきます

そうなると記事も増えアクセスも増え、もしかすると収益につながるかもしれませんので、Webサービスを考えるという点でいえばいいこと尽くしですよね。

Twitterの固定プロフィールとブログによるアウトプットはかなり効果ありです。みなさんもやってみてください。ツイ廃じゃない人には向いてないかもしれません。

必ず守れるよう時間を確保する

「1日2時間以上は必ず自己投資の時間にする」という制約を守るためには、当然ですがその2時間を確保する必要があります。

そしてそれは、午前中がいいと考えます。なぜかといいますと、

  • 午前中が一番頭が働く。
  • 仕事が終わってからやろうと思うと、仕事が終わらないことがある。
  • 仕事が早く終われば、夜も時間を確保できる

といった理由があるからです。

無理やり時間を作るのなら、早めにまとめてとるほうが集中できていいです。

受託のスケジュールも、「朝はWebサービスのことを考える」ということを念頭に置いて組むといいですね。ただ、緊急性の高いこと(納期とか、重大な不具合)はさすがに優先しましょう。そうならないように仕事できるのがベストですが。

一般的には、早朝~午前中にメインの仕事を集中し、午後からゆっくりと自己投資の時間に取り組むほうが効率がいいとされているようです。ただ、僕は朝早く起きるということがこの世のストレスの原因ベスト3みたいな人間だし、午前中に慌ただしく仕事をしたくないという理由で、この方法はとらないことにしました。

「今日はいいや、明日からがんばろう」とならないよう燃え続ける

人間とは怠惰な生き物であり、基本的に危機的状況に陥らないことに対しては後回しにしがちです。特に、スケジュール余裕で組んでるのに、納期直前になぜかデスマーチになるタイプの方は要注意です。

自己投資の時間は、別に今日考えなかったからといって生活に困ることもないし、最悪一生やらなくても別になんともないので、今日進まなかったら明日以降も進まない可能性が高いです。

これを回避するには、自分に鞭打ちモチベーションを保つしかないわけですが、そんな甘々な人間が自分に鞭を打つでしょうか。打ちません。

というわけでここは逆の発想でいきましょう。

「働かなくてもお金がしこたま入ってきて、高層マンションに住み、毎日のようにおいしいものを食べ、旅行に行きたいときはいつでも時間と資金が有り余っている」状態を妄想するのです。それしかなくないですか?

他にモチベーション保つ方法あったら教えてください…。



学習する内容の違い


今まで受託だけで生きてきたわけですが、当然そこには長い年月をかけた学習と努力の積み重ねがあります。

そして、これからストック型ビジネスで食べていくとなると、今ままで学んできたこととは別方面のことを学ぶ必要があります。

もちろん受託だけで生きていくにしろ、ずっと学習と努力を続けることは重要なので、学習にかける時間は変わりません。

ただ、受託制作で必要な知識と、ストック型ビジネスに必要な知識は全然違いますので、今後どのような知識が必要かを考えたいと思います。

今まで蓄えてきた知識、経験

僕はフリーランスになるぞ!と決意してからコーダーとして制作会社へ入社、経験を積んでフリーランスWebエンジニアとして独立したわけですが、その間多くのことを学んでいます。だいたい以下の順で勉強しました。

  1. Webデザインの基礎
  2. HTML+CSS
  3. jQuery
  4. WordPress
  5. PHP+MySQL
  6. EC-CUBE、その他CMS
  7. gulp、Sass
  8. git

だいたい1~3ができればWeb制作会社へ入社できる可能性が高いと思います。その後は入社してから学びました。

今後も受託フリーランスとして生きるのであれば、「1つの分野に特化する」か、「様々な分野で仕事ができるよう幅を広げる」かの選択になると思いますが、フリーランスになって間もないうちは特化型のほうが信用があり、仕事の質も高く保てるため安定します。

幅を広げるのは1つの分野でエキスパートレベルになってからのほうがいいでしょう。全部中途半端だと仕事がなくなります。

この話はちょっと本題から脱線して濃い話になりそうなので、詳しい内容はまた別の記事でまとめたいと思います。

ストック型ビジネスにあたって、これから学ぶべきこと

完全受託からストック型ビジネスへ転換しようと思うと、Webサービス開発やマーケティングのための学習を新たにすることになります。そしてその代わり、先ほど述べた「様々な分野で仕事ができるよう幅を広げる」という選択を捨てることになります。はっきり言ってそんな時間はありません。

Webサービス開発をしよう!となったら、開発すると決めたサービスに必要な技術、プログラミング言語を突き詰めることになりますので、必然的に「1つの分野に特化する」ルートをたどることになります。そしてそれは、開発をしながら必要な技術を調べて身につけることになるでしょう。

また、技術的なことだけでなく、マーケティングについても学ぶ必要があります。

まとめると、僕が考えるこれから学ぶべきことは以下のようになります。ちなみに、既にそれぞれの知識に必要な本もチョイスしてありますので、さっそく学んでいく次第です。

僕が本を選ぶ基準は、「有名な人、尊敬している人が紹介していた」「レビュー数がそこそこあり、点数も高い」「なるべく新しい書籍(古くても1年前)」といったあたりで選定しています。決して値段が安いからとかじゃ…ないですよ!

  • Webマーケティング
  • SEO
  • 開発に必要な言語
  • 事業開発の知識(リーンスタートアップ)

自分にとって最高に良いサービスができたと思っても、ユーザーに需要があるとは限りません。そのために、事業開発・顧客開発を学びます。リーン・スタートアップと呼ばれる手法が有名なようなので、そこから入ろうと思います。

また、検索からの流入を狙うためにも間違いなくSEOは必要です。SEOなんかわかる人がやっときゃええねんというプログラマー思考はここから先は通用しません

検索からの流入だけでなく、Webマーケティングも重要になってきます。今のとこ知識がないので、SNSとリスティング広告やるんちゃうくらいしか思いつかないです。きっともっといろいろあるはず。勉強します。

Webサービスであれば、PHPでなくてもJavaScriptやRuby、Pythonといった選択肢もありますし、アプリを開発するならJavaやSwiftを使いますよね。ただ、全部を基礎から学んでいるといったいどれだけ時間がかかるかわからないので、これらは開発したいものに合わせ、必要に応じて学んでいくというスタイルでいいと思います。また、個人で開発するという地点においては、完璧に綺麗なコードは必要ありません。とりあえずはちゃんと動いて、自分が管理できればオッケーです。

WordPressもせっかくここまで学んできたので、できれば使いたいですね。プラグインを組み合わせたり、既存のプラグインの改造でけっこうサービス開発の時間短縮になると思います。WordPressをフレームワークとする考え方、僕は全然ありだと思っています。

おわり


以上、僕が今の受注オンリースタイルからストック型スタイルへと方向転換するにあたり、必要となる準備、マインド、今後の指針についてまとめました。

指針が決まったら、次は具体的にどう進んでいけばいいかを考えたいと思います。

同じく受託脱却がしたいと思っている方のお役に少しでも立てれば光栄です。

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