Web系フリーランスがとりあえず年収500万を達成するための仕事の取り方

Web系フリーランスはどれくらい年収があると思いますか?200万?500万?それとも1000万以上?

フリーランスの半分以上が年収200万を下回ると言われています。普通にうまくやってれば、400万~600万、そしてここに厚い壁があって、年収1000万を越えることができれば相当なやり手だと思います。

この記事での話は「売り上げ」ではなく「年収」です!売り上げ3,000万円はイコール収入が3,000万円あるということではないので、ニュアンスに気をつけましょう。

Web系フリーランスは、フリーランスの中でも需要があり仕事が溢れていますので、とりあえず生きていくための収益を得るのはさほどハードルは高くありません。

今回は、Web系フリーランスがひとまず安定できるであろう年収500万を稼ぐためにできること、というか、実際現在フリーランス2期目にして推定年収600万程度の僕がやってきたことを紹介したいと思います。僕はコミュ力もないし、イケイケガンガンなタイプではないですが、その代わり計画性をもって物事を着実に進めていくというやり方で生き抜いています。つまり、僕がやってることは、真似すれば誰でもできる王道の稼ぎ方です。

それでは本題やっていきましょう。本記事の構成は以下のようになっています。

  • 準備
  • 工数と単価
  • 単価を高める方法
  • 仕事の取り方




準備

何事にも下積み期間というのは大事です。

ちゃんと準備を行うことで、独立後のスタートダッシュができるかどうかが決まります。何の経験も実績もない人に果たして仕事を頼みたいと思うでしょうか。また、未経験の人がちゃんとした仕事を行うことができるでしょうか。

Webサイト制作というのは、お客様の売り上げに密に関わる仕事なので、責任も重いものです。そういった意味でも、ミスの許されない部分が多々あり、未経験の方になかなか仕事を頼むことはありません。

フリーランスになる準備として最も効果的なのが、「実際に制作会社に勤める」ことで、現場を経験しておくことで技術的なことはもちろん、どんなミスをしてはいけないのかとそのミスへの対処法などを学ぶことができます。また、次に出てくる人日と工数の概念や、クライアントとの取引の方法などビジネス的なことも身につけることができます。

これらのスキルはもちろん独学でも学べますが、会社で経験しておくことで、より正しく、より効率的に、そしてより安全に身につけることができますので、準備をしっかりしておけば、独立後すぐに軌道に乗ることが可能です。未経験のコーディングなんかはっきり言ってむっちゃくちゃですよ。もう、むっちゃくちゃ。技術だけでなく、言っちゃ悪いですが仕事とは何なのかがわかっていない人が多く、継続して取引しようなんて思えないです。

準備については、詳しくはこちらの記事もどうぞ。

今すぐにでもフリーランスになりたいと思っているみなさん、まぁちょっと待ってください。ちゃんとフリーランスになってから生きていける準備はできて...

工数と単価

次は、実際にお金の話をしていきましょう。年収500万を得るための具体的な計算方法です。

まず、制作における見積もり方法は、「工数」という考えかたが一般的です。工数とは簡単にいうと、「その作業を行うにあたってかかる時間」ということで、要するに時間×単価で見積もりを作るのが基本となります。見積りの付け方は、下の記事が参考になります。

フリーランスになると、自分の金額を自分で決めなければいけません。僕は制作会社でWebディレクターをやっていたので、なんとなく費用感はわかって...

ここで大事なのは、自分の1時間の単価を何円とするかです。全く同じ仕事内容でも、単価が違うだけで金額が大きく変わってきます。

例えば、1時間の単価を4,000円とした場合、500万円を稼ぐためには

5,000,000 ÷ 4,000 = 1,250時間

1年に1250時間働く必要があります。では、単価が5,000円だったらどうでしょうか。

5,000,000 ÷ 5,000 = 1,000時間

必要な時間は1,000時間。単価4,000円のときに比べ、年間250時間も短い時間で稼げます。だいたい月に必要な額が40万円とすると、1ヶ月で働く時間はたったの80時間です。お?なんかいけそうな気がしませんか?

まぁ実際こんな単純計算にはならないことが多いんですが、基本の考え方としてはとても大事なポイントです。単価を高めることができれば、それはすなわち「自分の価値が高まった」ということです。自分の価値が高まれば、公言しなくても、わかる人には「なんかこの人できそう」って思われるもので、仕事が減るかと思いきや、意外にも仕事は増えます。安い労働力でとりあえず安く済ませたい人もいれば、高単価でもしっかり仕事をする人に頼みたい人もいますからね。

え?安い労働力でもしっかり完璧な仕事してほしいもいるって?そういう人とは付き合わないほうがいいですよ。そういった世界から抜け出せないでいると、いつまで経っても光は見えてきません。

単価の高い仕事をするか、安い単価でめっちゃ働くか…あなたはどっちがいいですか?もちろん単価の高い仕事でめっちゃ働けば更に収入は上がりますが、受託だけでそんなにがんばらないほうがいいと思います。空いた時間で事業を成長させていきましょう。



単価を高める方法

単価を高める方法は大きく分けて2つ。

  • 単価の高い仕事に絞る
  • しれっと単価を上げる

単価の高い仕事に絞る

単純に市場価値があって価格が高い(Pythonとかコンサルティング)という仕事もありますが、ここでいう単価の高い仕事とは、自分の得意な仕事です。

例えば、トップページコーディングを20,000円で請けるとして、トップページのコーディングが4時間で終わるかというと、僕ならまず終わらないです。

でも、WordPress構築での同じ20,000円は、おそらく2時間もあれば終わります。

例えばなのでもちろん全部そうなるわけじゃないんですが、自分の得意な仕事というのは、ずっと経験している仕事なのでノウハウがたまっていたり、型が既にできあがっているので素早く高品質な作業を行うことができます。

こうやって得意なことに重点を行って作業し、苦手な部分やただ時間のかかるだけの部分は外注にしてしまうというのが、受託で効率的に稼ぐ方法になります。会社とかそうですよね。仕事をとってきたら、それぞれの分野の社員に仕事を任せる。社員に任せるような仕事でもなければ、アルバイトを雇ったりします。それと同じです。

単価の高い仕事をやるコツとしては、専門外のことはやらないとはっきり伝えることです。僕は、デザインはしませんとクライアントに言っていて、それでも問題なく仕事をいただけているのは、コーディング+WordPress構築の専門家だからですね。

真面目に伝えるなら、「自分はこの分野のことを専門としています。これ以外のことは専門外ですので、もし受注するとしても外注との連携となるため、かなり高額になりますし、品質の保証もできません」という感じ。僕は実際によく言ってます🤗 ただし、専門のことに関しては例えどんなことだろうと、お金をもらう分の価値を提供します。

しれっと単価を上げる

僕は、フリーランス開始時はちょっと安めの単価だったんですが、しれっとごっそり2割くらい単価を上げてみたことがあるんです。

…まったく問題ありませんでした。なんにも言われない。

これは僕が会社員だったころも同じ経験をしていてびっくりしたことなんですが、単価が急に変わったら何かしら言われると思うじゃないですか。言われないんですよ。

思うに、大事なのは「クライアントが、その金額を支払えるほどの価値を自分に見出してくれているかどうか」なんじゃないでしょうか。

例えば、「ちょっと品質的には微妙だけど、安いし他に頼む人探すのもめんどいからまぁいいかー」くらいに思われてたら、単価を上げたらたぶん注意されるか、仕事が減るんだと思います。

でも、「この人…もうちょい高くてもええのになーなんか申し訳ないわ…」って思われることがあるんです。何言うとんねんそんな都合のええ話あるかと思われるかもしれませんが、実際に言われたことがあって、もしかしてもうちょいいけるのでは?と思って上げてみたら、いけた。みたいな。

自分がクライアントにしっかりと価値に見合った納品物を提供できているか、そしてクライアントが自分のことを信頼してくれているかを見極めて、こそっと上げてみましょう。勇気を出して数値を変えるだけで幸せになれる。なんということでしょう。



仕事の取り方

さて、いよいよ仕事の取り方ですね。いくら単価について考えたところで、仕事がなきゃ始まりません。

仕事の取り方については、各々得意なやり方があると思いますし、僕でも「なるほどな~」と感心する方法で仕事をとってる人もいますが、ここではコミュ力も低く大した技術も名声もない凡人の僕でもできた、普通に王道の仕事の取り方を紹介します。

ランサーズ

で、出た~~~~!!

はい、ランサーズです。クラウドソーシングは他にもクラウドワークスとかココナラとかありますが、Web系であればランサーズは案件が溢れ返っていて使いやすいので、とっかかりとしては便利です。

ここでの最終目標は、ランサーズで仕事をとることではありません。もちろんそれも必要なんですが、その先の、良いクライアントとの継続取引にあります。

よってここで狙うのは、中小企業や個人からの元請けではなく、広告代理店やWeb制作会社からの下請けです。

急にビジネスライクな話になってきましたが、これも立派な戦術の一つで、フリーランスとしてまず最短で安定する収入を得たければ、絶え間なく入ってくる細かい仕事をこなすことが一番の近道です。そういった意味で、「既に絶え間なく仕事が入ってるであろう会社」に気に入ってもらえることで、じゃんじゃん仕事が入ってくるという算段です。

ランサーズは良い会社に気に入ってもらうための入り口です。

広告代理店であれば営業が複数人いる場合もあって、一人請ければ営業が急に2~3人増えたり、制作会社であれば、気に入っていただければ以降もプロジェクトに参加させていただけることもあります。制作会社のプロジェクトはかなりしっかりしていて高単価な場合が多いので、経験値もゴールドもごっそり入ります。まさにゴールデンスライム。

良いクライアントを見つける方法は、

  • 単価がおかしくない
  • 募集内容がしっかりしていてわかりやすい
  • レスポンスも早く、「一緒に仕事してる感」がある

とかですね。よくわからない仕事だったり、単価が常識を超えた安さだったり、受け答えに問題があるクライアントとは付き合わないほうがいいです。

ランサーズについては以下の記事もどうぞ。

フリーランスであれば、ランサーズのようなクラウドソーシングサービスを利用している方も少なからずいると思いますが、まだ駆け出しのうちはなかなか...
ランサーズといえば、クラウドソーシングとして有名なサービス。フリーランスの人が仕事を探したり、営業、リソースの確保、マーケティングの一環とし...

とはいえランサーズの単価はめっちゃ安いので、継続して案件をいただけるとなった場合は、金額の相談をしてみましょう。いやその値段じゃないと困るって言われたら…僕ならもう請けません😊 「あれはランサーズでの初回限定金額だったので」とか適当なこと言って縁を切るか…本当に最初で仕事がないときは、「安くてもいいから継続して仕事があるだけでもありがたい」という思いで付き合いをするか、まぁそこはケースバイケースだと思います。

勤めていた会社からの受注

これは契約形態によってはできない会社もあるかもしれませんが、以前勤めていた会社から仕事をもらっているフリーランスは少なくありません。僕もその一人です。

最初のほうで言った、「準備期間で会社に勤める」ということの副作用でもありますよね。しっかりと会社に貢献し、会社からの信用もあれば、普通に仕事をくれます。

勤めていた会社は当然制作会社なので、当然クオリティも単価も高い仕事ができますし、今まで一緒に働いてきた仲間と仕事をするので、精神的にもだいぶリラックスして仕事ができます。僕は、何か他の案件とバッティングしたときは、よほど詰まってない限りは前いた会社からの仕事を優先することにしています😜

もちろん既に仕事を請けているものを断るわけはないので、部分的に外注にまわしたりして調整するんですけどね。

おわり

今回は、フリーランスとして最初に目指す「安定」のために必要な500万をターゲットに、どうすれば達成できるかを紹介しました。

問題はここからで、受託で稼ぐには限界があります。なぜなら、時間は有限ではないから。いくら単価を高くしたところで働ける時間は限られてますので、そうなると収入には必然的に超えられない壁が出現します。そして、受託はしんどいから。次から次へと飛んでくるいろんな種類の制作要望をいつまでも万全な状態で提供する気力も技術力もキープできる気がしないです。ほんとに。

この壁を打ち破るためには、受託以外のことに目を向け、収入源を増やす必要があります。それをやるにももちろん時間が必要なので、

受託の単価を上げ短い時間で最低限の収入を確保しつつ、余った時間で受託以外の収入について土台を作っていく

これをやらないと、フリーランスはいずれ息絶えます。

フリーランスになりたての時期は、今までの人脈を活かし案件を紹介してもらうか、ランサーズなどのクラウドソーシングで案件を安価で請け負い、気に入...

それでは、良いフリーランスライフを。

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